袷の着物
着物は、日本の四季に合わせて、季節ごとの素材や織り方、柄を選ぶ楽しみがあります。
ここでは、季節ごとに変わる着物についてご紹介します。
袷の着物
袷の着物は、裏を返すと背中に当たる上の方に白い胴裏(どううら)と、裾(すそ)の方に色の付いた八掛(はっかけ)を縫い合わせて仕立てています。
この仕立て方は絹素材の着物に多く、十月から五月頃まで着る着物になります。
(地域の気候や気温の変化によって多少の違いがあります)
着物の季節感は、素材だけでなく、色・文様・柄によっても感じてもらえるものです。
では、順を追って、季節ごとにご紹介していきましょう。
着物と季節の色合い
十月から十二月までは、秋から冬になります。
柄の代表的なものは、紅葉や菊などですが、その時期の植物が描かれているものを選ぶとよろしいでしょう。
年が変わって一月からは新年の始まりなので、季節も春となります。
着物や帯の色は明るい色で、柄は、おめでたい宝尽くしや季節の花、お正月に相応しい柄がオススメです。
また、二月から三月にかけては、梅や椿などの柄に春らしさを思わせる色合いなどがよろしいかと思います。
ただ、初春とはいえ、まだまだ寒い季節。
色合いが寒さを感じさせては台無しですので、その点を考慮に入れてくださいね。
四月から五月は青色
さて、四月から五月は、晩春から初夏になります。
日差しも眩しくなる季節なので、黒色よりも青色、ピンクよりもブルーと、暖かさから涼しさを思わせる色合いがオススメです。
ただし、最近の結婚式や披露宴は、冷房が完備されている会場ですし、新婦が和装の場合やご親族は袷の着物をお召しになるので、列席者も袷の着物を着ている方が多いようです。
また、寒い間は着物の上に道行きコートや羽織を着ますが、十月と四月中頃以降は着物と帯(着流し)で過ごします。