盛夏の着物
七月と八月は薄地の着物になります。
染めなら「絽」や「紗」の生地、織りなら上布(麻)、紬など透けるように織った生地を使います。
絽は、搦(からみ)織の一種で、たて糸の搦みで透ける織物です。
織り方にも「生絽(織り上げてから精練し、白生地に織ります)」と「練絽(糸を染めてから織ったものと、白練り糸だけで織ったものがあります)」があり、組織の変化で「絽縮緬」、「絽綴」、「平絽」などがあります。
染め物に使われるので、黒留袖・色留袖・訪問着・付下げ・小紋に用いられます。
ヨコ絽が多く出回っていますが、タテ絽はスッキリ見えるので人気があります。
紗は、ヨコ糸を一本打ち込むごとに、二本のタテ糸を交差させる織り方です。
主に紬に用いられています。
その他には、麻の着物があります。
八重山上布・宮古島上布・能登上布・越後上布・能登上布が有名です。
その他には小千谷縮など、普段に気軽に着られる麻の着物もあります。
帯は夏用の「絽」や「紗」、「羅」などの生地を使います。
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